以前からMRに「サムスカの注射があったら使ってもらえますか?」と聞かれていたのですが、ついに製造承認が下りた模様です。サムスカの注射が。

しかしながら「サムスカ点滴静注用」ではなかったのです。
「サムタス点滴静注用」になったのです。残念です

名前の由来は「サムスカ」に一剤形「足す」ので「サムタス」だそうです。残念です


適応は「ループ利尿薬等の他の利尿薬で効果不十分な心不全における体液貯留」のみとなっております。

用法は「16mgを1日1回1時間かけて点滴静注する

生理食塩液又は5%ブドウ糖液に溶解して用いる。

サムタス点滴静注用16mg≒サムスカ錠15mg」で換算OKです。

サムスカ錠発売当初、15mgをドキドキしながら使っていたことを思い出すので、16mgはちょっと怖いですね。

だって経口摂取出来ない人にサムスカを使うわけですから、口渇の訴え?飲水?難しいですよね。
橋中心髄鞘崩壊症をおこさないように、採血とIn-Out、点滴による輸液管理を入念にしてください。

当院の患者層は比較的高齢な方が多いので、8mgを採用し1~2Vで使ってもらいたいと思います。

気になる薬価はどうなることでしょうか?





サムスカと言えば後発品が出るみたいですが、適応がアレでしたね。なんで出すかなー。


2022.5 MRからの情報追記

サムスカの後発品の件は、割とすぐに適応追加となる模様

サムタスはフロセミドと配合変化なし。同じボトルに入れてしまうと楽ですかね。

いっそトルバプタン+フロセミドの配合剤にして「サムタス」ならよかったのにと頭をよぎりました。


サムタス点滴静注用の発売日は2022年5月30日で、薬価は8mgが1,160円、16mgが2,169円です。




2022年7月1日追記

添付文書をよくよく見ると「生食または5%ブドウ糖液4mLで溶解」と書いてあったのでメーカーに確認したところ、「試験がそうであった」とお決まりの回答が得られました!


直接生食キットにブッ刺したいよね?



結論はメーカー関連会社にて製造している生食キットも使用可能です。メーカー立ち合いのもとサンプルで試してみました。



「泡立ちやすい」との記載もありましたが、他の製剤と同程度の攪拌でやや泡立つかな?程度です。

おおむね30秒もあれば泡が消えます。

ご参考までにー